インフォーマルグループ(前編)
- 研究員
- 2019年9月23日
- 読了時間: 5分
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社会保険労務士の大山です。
私が社会保険労務士という資格を知ったきっかけは、大学時代の講義にあります。こんな書き出しをすると、真面目に学問を学んだ学生のようでカッコイイですが、実は全く違うので最初にお伝えしておきます。でも、労務管理という科目の講義でホーソン実験を知り、そこで労務管理に少し興味を持ち、間もなく社会保険労務士という資格を知ることになったのは事実です。興味を持ったら即行動のミーハー大山君は、すぐに社会保険労務士のテキストを買いました。高価だったそのテキストを家で開き、直後に「はい、無理!」と瞬殺されました。まさに「秒」でした😄
「知らん言葉ばっかりやし、メッチャ覚えなあかんやん!意味わからんにもほどがある!」と完全に打ちのめされたことを覚えています。
その時大山君は、自分が25年後にその資格を職業にすることなど思いもしてなかったでしょう。
若い時の人との出会い、言葉や知識との出会い、経験、教わった知恵ってその後の人生に大きな影響を与えるんですね。
いや、これからの出会いや経験もそうですよね。
はい、ホーソン実験です。
ご存知の方も多いかと思いますが、ホーソン実験とは、1920年代から1930年代にかけて、アメリカの電話電信会社のホーソン工場で行われた実験的研究です。
当時、労務管理の中心にあった科学的管理法の仮説を実証し、生産能率を高める手法を確立するために、なんと8年という期間をかけて、ホーソン工場を舞台に様々な実験が実施されました。
例えば、電話の部品を作る作業(当時はまだ手作業です。)で、照明の明るさを細かく何度も変えてその生産能率の違いを計測したり、2万人以上の作業員を面接調査するなど、労働環境が作業能率に与える影響のデータが収集されました。
結果わかったことは、
作業能率は、作業環境や作業条件よりも、労働者の精神的態度や感情に影響され、作業員同士の人間関係が良好であれば生産性が向上することなどが証明されました。この実験からは、作業環境の変化と作業量の変化に規則的な関係は見いだせず、それよりも、自分たちの仕事ぶりが周囲から注目されているという意識や、作業を通じてのお互いの間に生まれた連帯意識が、仕事への意欲すなわちモラール(morale)を高め、作業量の増加に繋がることが明らかにされました。
それまでは、科学的管理法のもと、1日の作業量や作業手順をマニュアル化することで、どのような人材でも一定の生産性が達成されるという理論が主流で、人間の感情部分は生産性に直接関わらず、労働者を徹底した管理、監視下におくことが生産性を上げるために有効な方法だとされていました。まさに労働者をマシーンのようにみなす感じでしょうか。
つまり、ホーソン実験が行われるまでは、人間の感情部分は作業能率や生産性に直接関わらないという考えが主流だったのです。しかしこの実験を契機に、職場の人間関係や働く人の心理に関する研究が行われるようになったそうです。
ホーソン実験で分かったことは、
・予想に反して、作業条件、作業環境と生産性には明確な関係はない。
・労働環境に関係なく、士気の高さや仲間意識こそが高い生産性やモチベーションに繋がる。
・自分たちの仕事ぶりが周囲から注目されているという意識がモチベーションを高め、労働環境に左右されずに生産性を高めることができる。
・仕事のやりがいは、労働意欲やその環境や賃金よりも、職場における人間関係や仕事への適性、興味といった感情的な部分に強く依存している。
・監督者に対しては防衛と共存の関係にあって、個人的な関係性が製品の品質に反映する。
・インフォーマルグループ(非公式集団)の存在が判明し、作業能率や生産性に影響を与えている。
このホーソン実験が導き出した結論や仮説は、その後の研究や実験により、その解釈に関する異論などもありますが、現代でも活用できる方法として、発展的な研究がされているようです。
今回のお題は「インフォーマルグループ」です。
「インフォーマルグループ」とは、会社の管理下にある集団が「フォーマルグループ(公式集団)」とするならその逆です。
例えば美容業界においてフォーマルグループとは、小さいグループで言えば、ブラザーシスター制度の一つの単位。その他各支店ごとにグループ分けするなら、その支店単位で見たそれぞれのグループのことを言います。
そして「インフォーマルグループ」とは、組織の中で自然発生的に生まれ、役職や階級、勤務店舗にとらわれず、会社内で気の合う、時に仕事を離れたところでも食事や情報交換も行う仲良しグループのことを言います。性格や考え方が似ているため、仕事への価値観、取り組み方も似ている傾向があります。
このインフォーマルグループが会社に良い作用を及ぼすことも多いです。例えば、気軽に悩みを相談できる環境がストレス発散にも役立ち、アドバイス、応援を受けながら目の前の壁を乗り越えていくのに大きな助けとなったり、良好なコミュニケーションが同じ目的に向かう際に相乗効果が生み出され、目標以上の結果を得ることに寄与することになる。
つまり「風土」です。
時にそのインフォーマルグループが・・・
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